生活の助けになっている海水配管

金属やプラスチックなどの材質を筒状に成型し、液体を遠方に届けるのが配管です。

基本的に配管は硫酸など人が触れないものに対して用いることが多いですが、もちろん私生活にもいろいろと役立っています。

その私生活に役立つ配管の一つが、海の塩水を運ぶために使う海水配管です

どんなことに使われているのかというと、最も多いのは食用の塩を製造するときです。

塩づくりは化学合成して作る方法もありますが、海水は様々な栄養を含んでいるので海から回収して蒸発させて作ります。

このとき塩を作る際に発生する苦みのある水は、大豆から作る豆乳と混ぜることによって豆腐作りの原料です。

そして配管は接続ができることで長さを調節できるため、現在では配管が破損しない水圧の深海に近い位置にまで延ばすことができます。

その深海に近い層で採取できるのが海洋深層水であり、塩分濃度が低くミネラル分が豊富なことから飲用水や化粧水など健康に関する製品に役立てられているのです。

そして食品だけでなく、この海水配管は工業にも重要な役割を担っています。

工業製品を作る過程において、どうしても設備や製品が人が触ったら危険な高温になる場合があります。

工業製品を作る工場の多くは安全を考慮し人里離れた山奥か海に面している場所に建設することから、設備や製品の急速な冷却をする際に大量の海水を使われることで海水配管は役立っているのです。

この海水で冷やすという行為は、その後2011年で起きた原発事故の冷却にも用いられています。